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サディスティック・パーソナリティは、一般に「依存的攻撃性人格」と訳される。
自己の攻撃性(暴力)の原因や責任を他に転嫁することで自己正当化する、心理的な自己防衛機能の一種と位置づけることかでき、基本的には誰の中にも存在する心理である。
※いわゆるサディズムとは区別される。
原則的に、人格形成や性格形成は、生物学的要素と成育史的要素の相互作用によるが、サディスティック・パーソナリティの形成には、成育史的要素が大きく占めているとされ、他の誰でもなく、生後の親との関係によって形成されるといわれている。
●サディスティック・パーソナリティのタイプ
キレるタイプ
俗に癇癪(かんしゃく)持ちといわれる。
なんらかのきっかけで感情が爆発し、自己コントロールできなくなる。
暴君タイプ
常に意図的な攻撃性を発揮する。
相手に効果的にダメージを与えることで、自分への攻撃をさせない。
警察タイプ
正義の名のもとに攻撃性を発揮する。
秩序を維持するように見せて、常に攻撃する機会を窺っている。
最近話題になる「クレーマー」はこのタイプに分類される。
臆病タイプ
内心の恐怖心により、周囲に対して攻撃性を発揮する。
攻撃こそ最大の防御と考え、強そうに見せかける。
抑制タイプ
自己の攻撃性を常に抑制する。
攻撃性を発揮する際には、長期的な戦略をもって心理的に攻撃することが多い。
二重人格的に、身近な者に対してのみ攻撃的になる場合もある。
自虐タイプ
自己のダメージを強調することによって、相手を攻撃する。
ダメージをドラマチックに誇張することで相手を非難し、罪悪感を抱かせる。
※上記だけみると、サディスティック・パーソナリティに異常性を感じるかもしれないが、同じく誰の中にも存在するマゾヒスティック・パーソナリティとの均衡によって基本的人格を構成すると考えるべきで、サディスティック・パーソナリティのみで判断することはできない。
<推薦図書>
「サディスティックな人格」
矢幡 洋:著 春秋社 2004年11月25日(第一刷)
2,100円+税