2ntブログ
2024 04123456789101112131415161718192021222324252627282930312024 06

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

人間の脳の弱点

ローレンシア大学の神経解剖学者パーシンガー博士によれば、人間の脳の判断を司る部位である側頭葉にある弱点によって、人は皆、集団や他人の影響を受ける。
脳は、電磁信号と神経伝達物質のやりとりで物理的に機能しているから、例えば、磁気パルスによって側頭葉を活性化してやると、その活性化によって神秘体験や帰属意識を発生させることができる。
例えば、古い自分を脱ぎ捨てて生まれ変わったように感じたり、新たな秩序への帰属感を感じたりする。
つまり、集団や他人との一体化や帰属意識は、側頭葉の活発化によって起こる。
逆に言えば、側頭葉の活動が活発な人ほど、他人から騙されたり、操られたりしやすいといえる。
そして、ある種の言葉は、脳に磁気パルスと同様の刺激を与える。
 
また、人間の脳は、最初あらゆる言葉、感覚から得られた情報を、真実として受け止め、その後に内容を吟味して、最終的に真偽の判断をする。
これを「反証過程」という。
人間の脳は、すべての情報を真実として受け入れてから反証するため、反証を邪魔されると、うそを真実と判断してしまう。
博士は、磁気パルスによる刺激を与えながら、簡単な正誤問題を解く実験によって、特定の周波数の磁気パルスによって、うそ(誤)を真実(正)として判断してしまうという結果を出している。
先に述べたように、ある種の言葉や話し方は、磁気パルスと同様の刺激である。

例えば、カルトにおける神秘体験や帰属意識は、人間の脳の弱点を巧みについたもので、独得の言葉と話し方によってひきおこされるものである。
カルトのような特殊な例だけではなく、恋愛における相手の言葉にも同様の効果がある。

反証は、その人の知識や経験を素材として行われるから、偏った情報しか与えられていない場合、反証の結果は正しいとは限らない。
水が低きに流れるがごとく、人間の心理も低きに流れる。
つまり、人間の知識や経験は、正しいか、誤っているかよりも、より大衆的で自分に都合が良いものだけを選択する傾向がある。

「知識」とは、感覚から得られる情報
「知性」とは、知識を整理、統一化して認識に至らせる精神機能

偏った情報しか与えないことで大衆を誘導することを「反知性主義」と呼び、これは「拝金・拝物主義」の常套である。
現在、日常的に目にする情報は、基本的には「拝金・拝物主義」に基づくものである。

現代社会において、真偽をより正しく判断するためには、あえて日常的には目にすることのない幅広い情報まで収集しなければならない。

コメント


コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL:
http://hodashigaryubaku.blog.2nt.com/tb.php/162-bbb393d7